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2013年12月13日金曜日

2人のためのクリスマス 天使のくれた時間には 特別なギフトを vol.3

スタッフ伊東の実体験が
妄想的に膨らんだクリスマス連載デート企画
今日から第3回目を公開しています。

http://www.modern-blue.com/page/gift/index_xmas.html

紀尾井町のホテルからほど近い
ピアノのメロディーが聞こえるレストランへ…。

ちなみにこの企画で用いているアイテムは
当店でも選り抜きの一級品で
構成していますので、
違いを知る人にはぜひ
その世界観も感じてもらえたらと思います。

2013年12月10日火曜日

アクタス創世記 ビジネスのトランス状態

先晩は就寝前にアクタスの本を読んでいたのですが、1960年代にこの輸入家具会社がやったことがヤバすぎて、ちょっと脳が揺すぶられました。

日本にモダンインテリアをもたらした会社なのですが、それまで家具業界といえば婚礼家具の世界だった。アクタスの前身、湯川家具というのですが、湯川家具も婚礼家具が売り上げの主軸だった。

でもある日、1人の若い社員が京都の国立近代美術館でやっていた「現代ヨーロッパのLiving Art展」を見て衝撃を受ける。そこでは「2001年宇宙の旅」で使われていたソファや、北欧のデザイン家具が展示してあった。

その若い社員は興奮状態になり、帰るなり社長に言う。
「とにかく京都に行って見てきてください!」と。
「そうなの」、というわけで社長も足をのばす。

行ってそれ以上に衝撃を受けたのは社長だった。脳に電撃が走る。これはヤバい。婚礼家具の時代は終わったと。

1ドル360円固定為替の時代に、すぐさま社長は北欧買い付け旅行に。英会話、そんなものはできない、貿易のノウハウ、そんなものは知らない。とにかく行った。カメラも持たずに。そして一脚200万円とかいう家具をばんばん買い付けてくる。

カメラも持っていってないので、社員たちへの出張報告会ではただ社長が熱意と興奮、記憶を喋るばかり。社員は何が輸入されてくるのかわからない。とにかく、すごいものが来るらしい、というだけである。そこに社の運命を信じてみるだけである。

蓋が開かれる。そして証明される。今まで日本になかった家具、値段も破格に高い家具。それでもまったく違う文化、層の厚い美意識に貫かれた一級の文化。そしてそれを受信する、一定数の人がやはりいるのだ。

まずファミリアの社長が顧客になる。そして東京青山へ、ビル六階すべて借り切っての進出。ここから一気にモダンインテリアの文化が日本で始まる。

婚礼家具は終わった。それでもまだ自社の主軸商品は婚礼家具のままである。自社の婚礼家具プロモーションも行われる。ところがアクタスはその場で、婚礼家具を否定するパフォーマンスをやる。白い布を使い、もう婚礼家具の時代でないこと、次の家具の提案に向かうことを来場者にPRする。これが大ウケする。

何なのだろう、これは。
電波信号、情熱の電波信号がただただエネルギーとなって拡散していく。
ビジネスでは英語勉強を…とか関係ない次元でやってる。貿易ノウハウも関係ない。
感じること、それを素早く行動に移すこと。運動を引き起こすこと。

時代の条件というのは確かにあるのだろうけど、物事は、それより根の深い場所ではもっとシンプルかつ普遍的にできている。1960年代にアクタスで起きたことは、21世紀にモダンブルーでも起こりえる。

ビジネスのトランス状態。そうした状態にまで高めていく力学的因子、その発生力学の根幹を見極めれば21世紀でもすべてが自由状態、全方向可能性の塊に見えてくる。もっと原形状態で人とモノと出会い運動を起こすこと。



ちなみにこの投稿はtwitter用にしたものですが、なぜかすべて投稿時間が「44年前」になってしまっています(写真)。twitterのバグなのか偶然のいたずらなのか、どちらにしろおかしな現象ですが、デキすぎています。44年前、つまり1969年といえば、アクタス創業の年だからです。





名品図鑑07 マリメッコのウニッコ


北欧テキスタイルの代表的なブランドと称され60年余り。マリメッコには毎年リリースされるグラフィックパターンが数多く存在します。中でも「ウニッコ/ケシの花」といえば最も知名度が高いロングセラーで1964年に発表されました。
しかし当時のマリメッコにとって花は禁止モチーフであったのをご存じでしょうか? 「自然界に存在してこそ美しい花を、装飾のパターンにすることは認めない」という創業者アルミ・ラティアのポリシーがあったのです。
ところがブランドのスターデザイナー、マイヤ・イソラはその思想に反発しました。ケシの花を取り上げたのです。鮮明な色使い、大胆なタッチ、そしてエネルギッシュに描くことで創業者アルミを説得しました。のちにブランドの運命を決める傑作「ウニッコ」が誕生したのはこの時でした。
花をはじめ自然を表現した作品の多いマリメッコには少し意外性のあるエピソードですが、フィンランドの豊かな四季と共に生活するデザイナー達にとっては「ウニッコ」の一番の功績といえるのではないでしょうか。(薜)


写真のアイテム
http://www.modern-blue.jp/Page/GOODSDETAIL-46714
アマソナ一覧
http://www.modern-blue.jp/Page/GOODS_SEARCH?SEARCH_KEYWORD=UNIKKO

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2013年12月9日月曜日

2人のためのクリスマス 天使のくれた時間には 特別なギフトを vol.2

4週連続クリスマス連載企画、第2回目。今回のシチュエーションは「午後のひととき」です。

ページはこちら
http://www.modern-blue.com/page/gift/index_xmas.html


13.40 ドゥミタスの誘惑

待ち合わせたふたりはランチの混雑する時間帯を避け、ウィンドウショッピングや画廊を回って過ごします。ペーヴメントを並んで散歩した後、あなたのエスコートでさり気なくカフェレストランへ。
もちろんあなたは事前に予約済。ただでさえ混み合う日に、入れる店を探して彼女を連れまわすなんてことはありません。
混雑のピークを過ぎた店内でアウターを脱ぎくつろぐふたり。
ディナーに備えランチは軽めに、エスプレッソで仕上げます。
上質なシャツと同じように心地よい空間でふたりの時間がゆっくりと過ぎていきます。



【こだわりクリスマスギフト C】
ETRO  ペイズリーシャツ
http://www.modern-blue.jp/Page/GOODSDETAIL-43373

【こだわりクリスマスギフト D】
CELINE  レザーショルダーバッグ
http://www.modern-blue.jp/Page/GOODSDETAIL-44830

【そのほかの使用アイテム】
MEN
  MESSAGERIE  ボタンフライパンツ http://www.modern-blue.jp/Page/GOODSDETAIL-45696
WOMEN
  SAINT LAURENT  ワンピース http://www.modern-blue.jp/Page/GOODSDETAIL-44842




名品図鑑06 ロエベのアマソナ


1975年に誕生したロエベのアイコンバッグ「アマソナ」。当時スペインではフランコ政権が終わり、女性たちは少しずつ自由を手に入れられるようになりました。
モデル名となったアマソナは、ギリシャ神話にも登場する勇敢な女性の象徴「アマゾネス」に由来しています。ライニングのない一枚皮仕立ての完璧なフォルムは、卓越した技術を持つ職人が約60ものパーツを6時間半という時間をかけて仕上げたもの。4つのLを組み合わせたバロック調書体のブランドロゴ「アナグラム」が、寄り添うように存在感を高めています。
抑圧の時代を終え自由に羽ばたく女性像を描いたその普遍的な美しさは、いつの時代も女性たちの憧れとなり、長く愛用されているのも納得です。人生を彩るさまざまなシーンになじむ気品、そして華やかさは、160年以上続く老舗レザーブランドの実力を伝えてくれます。(村越)


写真のアイテム
http://www.modern-blue.jp/GOODSDETAIL-23664
アマソナ一覧
http://www.modern-blue.jp/Page/GOODS_SEARCH?SEARCH_KEYWORD=%e3%82%a2%e3%83%9e%e3%82%bd%e3%83%8a

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2013年12月3日火曜日

2人のためのクリスマス 天使のくれた時間には 特別なギフトを

クリスマス特集を始めました。
あるカップルのクリスマスデート。その一日を追跡しながらそれぞれのシーンを彩るアイテムにピントを合わせます。そして、そんな情景をイメージさせてくれるこれぞというアイテムも同時にご紹介。

クリスマスまでに四回の連載を予定しています。
第一回目のテーマは、「待ち合わせ」。

ページはこちら
http://www.modern-blue.com/page/gift/index_xmas.html




 

【こだわりクリスマスギフト A】
GIORGIO ARMANI ラムレザーブルゾン
http://www.modern-blue.jp/Page/GOODSDETAIL-43389

【こだわりクリスマスギフト B】
SAINT LAURENT PARIS トレンチコート
http://www.modern-blue.jp/Page/GOODSDETAIL-44841

【そのほかの使用アイテム】
MEN
  ETRO  ペイズリーシャツ http://www.modern-blue.jp/Page/GOODSDETAIL-43373
  FENDI  ニットマフラー http://www.modern-blue.jp/Page/GOODSDETAIL-45469
  CARIDEI  レザーグローブ http://www.modern-blue.jp/Page/GOODSDETAIL-42285
  MESSAGERIE  ボタンフライパンツ http://www.modern-blue.jp/Page/GOODSDETAIL-45696
  SAINT LAURENT  レザーブーツ http://www.modern-blue.jp/Page/GOODSDETAIL-43441
WOMEN
  SAINT LAURENT  ワンピース http://www.modern-blue.jp/Page/GOODSDETAIL-44842
  FENDI  スカーフ http://www.modern-blue.jp/Page/GOODSDETAIL-45343
  CELINE  レザーショルダーバッグ http://www.modern-blue.jp/Page/GOODSDETAIL-44830
  SAINT LAURENT ショートブーツ http://www.modern-blue.jp/Page/GOODSDETAIL-40077




2013年12月2日月曜日

名品図鑑05 グッチのホースビットローファー


グッチのホースビットローファーは今年で誕生60周年を迎えた。誰もが認める名品である。それはなぜか。長きに亘るベストセラーだから。時のセレブリティに愛用されてきたから。いずれもその通りだが、より真に至る理由があるとすれば、それは「常に新鮮だから」であろう。
ファーストモデルの登場は1953年。履きやすさを追求したモカシンのディテイルと、馬具の轡(くつわ)をモチーフにしたデザインは当時から完成していた。たちまちブームとなった。その後スエードやパイソンなどニーズに応えて衣替えを経るも、原形をほぼ変えずにここまできている。そして、いまもってグッチの上位人気で、憧れられる存在だ。
復刻シリーズ「1953」は変わらぬ良さを教えてくれて、軌跡に想いを馳せることができるリマインダーである。(西岡)


写真のアイテム
http://www.modern-blue.jp/GOODSDETAIL-42934
グッチのホースビットローファー一覧
http://www.modern-blue.jp/Page/GOODSLIST-62

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2013年11月22日金曜日

名品図鑑04 ボッテガ・ヴェネタ“イントレチャート”のレザーグッズ


ボッテガヴェネタの誇る不朽のアイコン「イントレチャート」は、イタリア・ヴェネト州の伝統的な革細工技術に根付いた「編み込み」の技法。「ヴェネトの工房」を意味するブランド名からもわかるように、根底に職人気質を持っています。
技術を追及し最高級のなめし革を用いることで、芸術的と称賛される「イントレチャート」は完成しました。扱いの難しいソフトレザーを隙間なく編むには熟練の腕と膨大な手間を費やしますが、使っていくうちに凹凸が馴染んでフラットな一体感の現れる独特な経年変化や、型崩れ知らずのしなやかさを実現します。
「持つ人が主役」というブランドモットーの宿るシンプルなデザインで、年齢・性別・装い・シーンを問わず使用できるのも、これほどまでに支持される理由のひとつではないでしょうか。(薜)

写真のアイテムはこちら

“イントレチャート”のレザーグッズ一覧
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2013年11月19日火曜日

バレンシアガやアルマーニに見る、新世代セカンドバッグ。

1980年代、バブルの象徴へと成り上がり、しかしバブル崩壊後は一転、ダサカルチャーの象徴へと失墜した伝説的アイテム。といえば、ケミカルウォッシュジーンズ、そしてセカンドバッグだ。
今季どういう紐付なのか、そのセカンドバッグが流行りに流行っている。
時代は繰り返すのか…。僕は笑った。
そして僕はセカンドバッグの世界を探索することにしした。
そして気づいた。以前とは少し調子が違うことに。

BALENCIAGAが放つ新世代型セカンドバッグ「CLASSIC FILE ARENA」


写真のアイテム(BALENCIAGA:CLASSIC FILE ARENA)


これは30年前の、あの伝説的なセカンドバッグではない。まったく新しい何かだ。ドキュメントケースなどというすこぶるカッコ良い名前までついている。どうやらこういうことだ。ずんぐりした小さくて太っちょのオヤジは、銀座や麻布で、古き良き時代を泳いでみるのだが、その息子は、30年の時を経てオシャレにカッコ良く、ニューヨークや上海、海外の街々を闊歩している。どうやらセカンドバッグにも物語があるらしい。

ところで、ドキュメントケースという異名を持つこの新世代セカンドバッグが、なぜ今こんなに流行しているのだろう?

思えばここ数年、トートバッグに注目が集まり、ラフに軽快に街を歩くバッグスタイルが人気となっている。そのトートバッグ人気は進化し、ついにハンドルを持たず、クタッとバッグを二つに折って脇に抱えて持ち歩くスタイルが流行りだした。それがどうやらオシャレなのだ。それがどうやらスタイルなのだ。それがどうやら現代なのだ。

結局、クタッと二つ折りにして持つトートバッグがカッコいいという思考は、新世代セカンドバッグ、ドキュメントケースの登場を簡単にした。思えば僕の学生時代には、教材やノート類をバッグに入れるんじゃなくて、もっとラフにカジュアルに、ベルトバンドで留めてそれを小脇に抱えて持ち歩くオシャレなヤツが何人かいたが、そんな出で立ちスタイルが十数年ぶりに思い出される。

ところがどうだろう、今や時代はペーパレスに近づきつつある。ノートや書類はできるかぎり削減され、会社や大学で必要な資料、いわゆるドキュメントは、バーチャルデータに移行しつつある。つまり新世代ドキュメントケースとはノートや書類を入れる容器ではなく、タブレット、すなわち現代のモーセの十戒を記した石版を持ち歩くものなのだ。
iPadの登場がライフスタイルを変え、バッグの世界を変えた。
新世代セカンドバッグは、iPadを持ち運びながらバーチャルデータで生活を組み立てる新しい時代の物語なのである。



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バレンシアガのドキュメントケースが新たに入荷しました。そして、新しいセカンドバッグの物語が詰まった今季注目のアイテム、ほかにもこんなものがあります。

バレンシアガ/BALENCIAGAのCLASSIC CLIP L


ナイロンジャガード生地をベースに、バレンシアガのアイコンといえるスタッズやジップトップのレザー紐を使用して存在感を高めたクラッチバッグ。人気の定番シルエットに白いテーピングをプラスしたエクステリアは、クリーンかつスポーティなイメージ。フロントポケットやキーリングなど細かな仕様は使い勝手が良く、内部は仕切りがあるので荷物の区分けもイージーでついつい手に取ってしまう絶妙なサイズ。旅行時のバッグインバッグとして、また書類やウォレット、タブレットなど常にモバイルしたいガジェット類も含めスマートに持ち運びでき、デイリーユースとしてもお薦めです。






ジョルジオアルマーニ/GIORGIO ARMANI


ブラウンカラーのサフィアーノレザーを採用したドキュメントケース。フラップにシルバープレートがセットされており、そこには「GIORGIO ARMANI」とロゴの刻印がアイコンアピール。近くで見て初めてアルマーニとわかるニクイ演出に老舗の余裕と大人のゆとりを感じさせます。コンパートメントはA4サイズの書類が出し入れできる頼もしい仕様。フラップのジップファスナーを開くと用途に合わせて使い分けられるポケットが装備されているのが本デザインの特徴。カードポケット、コインポケット、ペンホルダー、その他のポケットにはパスポートやチケットが収納でき、ウォレットなしでもスマートに過ごせます。上質素材遣いとミニマムな機能性でビジネスのステータスとニーズを満たす秀逸バッグ。ご愛用に是非。






ジョルジオアルマーニ/GIORGIO ARMANI


上記アイテムの色違い(ダークブラウン)。






ドルチェ&ガッバーナ/DOLCE&GABBANA


シボ加工された表情豊かなブラックレザーをエクステリアに採用した本モデルは、その柔らかな質感と光沢のある発色にラグジュアリーなセンスを覚えるドルガバらしい素材遣い。鍵やジッパーなど随処に使われたハードウェアには経年処理が施されていて、味のあるニュアンスを加味しています。インテリアには、打って変わって、総ブラックのツイルファブリックが張られているためレザーほど気を使わずにガシガシ使えるのがポイント。細かいポケット類が実用性を増し、整理しやすく頼もしい仕様が与えられています。A4大の大きさですので、持ちやすく、またスリムな作りはブリーフケースやボストンなどに入れても嵩張らないのではないでしょうか。オンオフ兼用でお役立ていただけるお薦めのクラッチバッグです。





ボッテガヴェネタ/BOTTEGA VENETAのマルコポーロ


ボッテガヴェネタのトラベルライン「マルコポーロ」は高い機能性とタイムレスなデザイン性を取り入れた、公私ともにアクティブなライフスタイルを送るメンズ向けに考案されたシリーズ。本モデルはバリスティッククロスを採用したA4サイズのドキュメントケース(書類入れ)。耐久性・防汚性・発色性に優れたハイパフォーマーであり、外からのネガティブな要素をシャットダウンしてくれる頼もしさが重宝されています。デュアルジップのラウンドファスナークロージャースタイルで、出し入れが楽。総ブラックでクールで、かつシックに完成した本作。デキる男に仕上げてくれる逸品です。






セカンドバッグ一覧
http://www.modern-blue.jp/Page/GOODS_SEARCH?SEARCH_KEYWORD=%E3%83%89%E3%82%AD%E3%83%A5%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%88




2013年11月14日木曜日

名品図鑑03 ディオールのレディディオール



レディ・ダイアナこと故ダイアナ妃が愛用していたことで有名になったクリスチャン・ディオールのアイコンバッグ、レディディオール。ナポレオン三世様式の籐椅子を模したバッグは当初「カナージュ・キュイール(籐編みのレザー)」と呼ばれていました。ディオールの上顧客であった元フランス大統領のシラク夫人が1995年9月にダイアナ妃にプレゼントしたところ、ダイアナ妃がとても気に入り、すぐにディオール本店で全色注文したとか。外出する際はいつも愛用していたため話題になり、翌年レディディオールと改名されました。
毎シーズン数多くのバリエーションが発表されていますが、厳選された素材をクチュールの精神に基づいて制作される端正なルックス、かつクラシックな色香は、完璧。母から娘へと時代を超えて受け継がれる価値を内包した名品として位置づけられています。(村越)


写真のアイテムはこちら

レディディオール一覧はこちら


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2013年11月11日月曜日

ヌーディージーンズ 名作の特徴を知ろう

スウェーデンのオーガニックデニムブランド、ヌーディージーンズ(Nudie Jeans)ですが、このブランドはディーゼルなんかと同じで、スタイルやシルエットを数字ではなく固有名詞で表現しています。
リーバイスやドルガバみたいに501とか14とか言われるより、スリムジムとかチューブトムとか言われるほうがイメージに肉感が出てくるので僕はこういうモデル名の付け方が個人的に好きなのですが、まだ新しいブランドなので、みんなそんなに馴染みがないかもしれません。
そこで、一目でわかるチャート図解を作ってみました。
ジーンズ専門ブランドとしての力量、コストパフォーマンス、そしてオーガニックという時代を捉えたコンセプトを思うと、今急成長し、今後も伸びてきそうな予感のするデニムブランドです。
ぜひ参考にしてみてください。


SLIM JIM
レギュラーライズのストレートライン。ヌーディーきっての王道スタイルといえる。かつてはスリムストレートとして展開されていた。

HANK REY
ルーズ感あるクラシックシルエット。昔ながらのジーンズといった感じ。ラインはストレート。ヨークが低めでヒップポケットの位置も低い。
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TUBE TOM
タイトフィットながらレギュラーライズのため、THIN FINNやTAPE TEDよりもややスタンダードな着用感が楽しめる。
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KHAKI
ボディ全体をゆったりとさせたストレートスタイル。ライズも深め。ストリートスタイルをイメージさせる。
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THIN FINN
時代の空気感を捉えたタイトフィット&ローライズ。一番人気のモデル。ほんのりキャロットシルエットでTAPE TEDほど細身ではない。
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GRIM TIM
ノーマルライズのスリムストレート。膝下から緩やかにテーパーが入ったキャロット風スタイル。人気定番の一つです。
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TAPE TED
モードな着こなしにピッタリ合った一番の細身スタイル。ワタリから裾までピッタリのナローレッグオープンで、ヨークも低めにセット。
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ヌーディージーンズのアイテム一覧
http://www.modern-blue.jp/Page/GOODSLIST-1369




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2013年11月5日火曜日

名品図鑑02 バーバリーのトレンチコート



英国を代表する大ベストセラーのバーバリー「トレンチコート」。歴史は第一次世界大戦へ遡り、塹壕戦(トレンチ)に苦戦する戦士からヒントを得て、戦闘服「タイロッケンコート」に改良を加えたものが始りだそう。
50万の戦士を支えたコートは後に、ジョージ5世他各時代の王室からロイヤルワラントに認定され、エドワード8世からはグレイトコートデザインを授与されている。悲しい戦争からセレブリティ御用達という華やかな世界へ。180度異なる変貌を遂げているのが興味深い。
そんな稀代のウェアを象徴化したのが裏地として初めて採用されたチェック柄というのも実に運命的。トレンチコートが英国史の一端を担ってきた名誉と変遷の証として、半永久的に存在し続けるのは間違いない。(西岡)

写真のアイテム
http://www.modern-blue.jp/GOODSDETAIL-42838
バーバリーのトレンチコート一覧
http://www.modern-blue.jp/Page/GOODS_SEARCH?SEARCH_KEYWORD=%e3%83%90%e3%83%bc%e3%83%90%e3%83%aa%e3%83%bc%20%e3%83%88%e3%83%ac%e3%83%b3%e3%83%81


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メンズも細ベルトを締める、という習慣。

メンズ服の世界はいろいろルールがうるさいですからね。
ジャケットの袖から出るシャツのカフは3cmであるべきだとか、少なくとも裾はお尻を隠すべきであるとか、外羽根式シューズはちゃんとした場所へ履いて行ってはいけないとか。とにかくちゃんとやろうと思うと、ディテールまで細かいルール、伝統の美意識からくる暗黙の事項がいっぱいある。
こんながんじがらめのすでに決まってしまっている世界が、果たして自由なモードなのか?
これがモードの現実なのか?
モードは、ほら、ウォルター・ヴァン・ベイレンドンクのこのスーモみたいに、もっと自由でクリエイティブで楽しいものじゃないのか?
そう思うことが僕にはあります。


「何を言ってるの。男がこの社会で一人の大人として周囲と関係を切り結び生きるための服と、人間の感性を解放する祝祭としてのモード服は違うんだよ」

人はそう言うのでしょうが、でも、大前提として人は服を着て生きるのであって、生きることと服が直結している。それがこんなふうに性格分裂しているのは何かが間違っている、と僕は思います。

本来、モードは服についての人の感性を揺り動かしながら社会に働きかけ、社会をより新しく作り替えていく力を持たなくちゃいけないのに、コレクションで試みられるそうしたユニークなモードが現実社会と切り離され、コレクションの中で閉じてしまっている。
じゃあ現実はどうかというと、相変わらずルール、常識、伝統の美意識をベースにして成立している。それは、こういうルールのほうが考えとして根が深く、服の本質に近く、信頼に足る人間の感覚だからかもしれません。

そうはいっても、時代とともに動いている部分、変化している部分もある。でもそれはデザイナーの力というより、ストリートの力だったりする。
1960年代まではみんなカジュアル着も普通にスラックスパンツを履いていたわけです。でもジーンズを履き始め、今じゃ職場でも履ける仕事があるし、ジーンズはメンズ服として当たり前になりました。この流れを誰が作ったのかといえば誰でもなく、ストリート発生です。むしろデザイナーズモードの世界は、それまで伝統に則ってジーンズをずっと退けていた。最近のスウェットパンツの隆盛もやはりストリートです。デザイナーは結局伝統を重んじ、新しい服の世界を作るよりは、世の中の現象を後追いで形にしているようです。

最近の具体的な話をすると、十年前までは細いベルトといえばウィメンズのベルトと相場が決まっていました。何でだろう? 女性の方が華奢でスリムなラインを強調すべきだから細ベルトが合うの? いや、女の人でも太った人はたくさんいます。女の人がスリムさを強調すべきで、男はそうではないなんていう根拠はどこにもないです。それに、ウィメンズには極太ベルトもあります。つまり「細ベルト=ウィメンズ」なんていう等式には何の根拠もないのですが、ずっと、それはウィメンズのベルトだという暗黙のルール、習慣・常識が働いていたわけです。

ベルトの太さですよ。ベルトの太さが人間の衣服の何の本質に触れているのかわからない。そんな部分にすら習慣・常識に引っ張られるまったく保守・不自由な世界がモードの世界だなんて、どういうわけだろう?

そして新しい習慣が始まりました。つまり、メンズも細ベルトを締める、という習慣です。ディオールオムを筆頭に、メンズ服がどんどんスキニー化・股浅化していく中で、装いも無機質にシャープになっていき、ネクタイもナロー化、それに合うベルトも細ベルト化し、メンズ服とウィメンズ服も少しずつボーダレス化、ユニセックス化していく。
来季ウィメンズはフェミニンが復活と言われていますが、こういうのはミクロな流行変化で、10年、数十年スパンの大きな流れではユニセックス化、ノンセックス化していて、この流れは相変わらず続く、つまり、習慣化すると思います。

そんな長期視野に立って、ここに取り上げたいのがディースクエアード(DSQUARED2)のこの細ベルトです。十年前までは「細ベルト=ウィメンズ」で成立していた世界が信じられないくらい、細いメンズベルトです。とにかく、時代はここまで変わったということです。

アイテム詳細:http://www.modern-blue.jp/Page/GOODSDETAIL-38419



このベルトがちょっと面白いのは、細いけど、厚いということです。これはバンドというよりロープです。ベルトというアイテムに、ロープ、ドローコードみたいなイメージを注ぎ込んでいるところが新しい。でも、バックルや配色は完全にメンズベルトの伝統に則っているわけです。デザイナーの綱渡りでしょうね。概念崩壊させるまで新しいベルトの世界には行かない。その一歩手前で伝統の王道スタイルに則り、少しだけ位置を変えてみる。今のデザイナーたちがやってる仕事のスタンスが、とても象徴的に表されたベルトなんじゃないかな、と僕は思います。




ブラウンバージョン:http://www.modern-blue.jp/Page/GOODSDETAIL-38420




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2013年10月29日火曜日

連載企画「名品図鑑」を始めました

定番には理由がある。
モード史不朽の名作にクローズアップ。

バーキン、レディ・ディオール、フレッド・ペリーのM12。
今も多くの人を魅了する定番モデルには、華やかで移り気なトレンドの根元でモードの奥底へとダイブするモノの本質が見えてきます。
そんなモード史の名作にフォーカスした企画が今回始まった「名品図鑑」です。
モノのありよう、そして人とモノの関わりの大切な場所を綴る、連載形式の写真エッセイ。

第一回目となる今回取り上げたのはフェラガモの“ヴァラ”パンプスです。


イタリアン・ラグジュアリーを代表するサルヴァトーレ・フェラガモの名品パンプス。80年の長い歴史をひも解けば、ウエッジソールをはじめとする数々の発明や人体解剖学に基づいた独自のデザイン、貴族やスター達との華々しい交流など多くの伝説が蘇ります。今なお支持されるラウンドトゥのローヒールパンプスは1970年代に履き心地を最優先してつくられたのがその始まり。アッパーにグログランリボンのモチーフ「ヴァラ」を添えたシリーズは今年35周年を迎え、フェラガモの顔として輝き続けています。
「いい靴は素敵なところへ連れてってくれる」とはヨーロッパ発祥とされるロマンティックな名言ですが、とっておきの1足を履いた女性は周囲の目にとてもエレガントに映るもの。このパンプスを前にすると、オシャレな人ほど靴選びに情熱を注ぐのにも納得です。 

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2013年10月18日金曜日

ボッテガ・ヴェネタ、4つの礎石

2001年、クリエイティブディレクターにトーマス・マイヤーが就任し、それから10年の間にボッテガヴェネタ(BOTTEGA VENETA)の売り上げは8倍に膨らんだそうです。
マイヤーが何をやったかというと、高い技術をもった職人を大切にしたということです。

マイヤーはエルメスとかソニア・リキエルでデザインをしてきた人で、つまり出自はデザイナーなわけです。建築でいえば、大工の世界に建築士が入ってくるようなもので、どうもがいても本質的に設計者である建築士は、大工をどこか作業員として使わざるを得ない。モードの世界でもそれは同じで、デザイナーが机上で描いたデザインをもとに職人たちが動いて作る。つまり二つの世界は分割され、どうしてもデザイナー主導になってしまう。

でもマイヤーは、ボッテガ・ヴェネタではその方法をとらなかったようです。職人を大切にし、職人とデザイナーのフラットなコラボ、その横のパイプをすごく重視した。革職人の養成学校まで立ち上げているほどです。そしたら、伝統工芸としてのクオリティを維持しながら自由な創造性に溢れたプロダクトが次々と生み出されてきた。そして売り上げが10年で8倍になった。

あらゆる生産様式がオペレーショナルな世界になりつつあるこの21世紀に、こんな幸福な出会いが実現され、大きな成功を収めていることは心強いことのように感じます。ボッテガヴェネタの製品に触れるたびに僕はそれを感じます。

マイヤーはボッテガヴェネタをディレクションするにあたって、「4つの礎石」という言葉を使っています。すなわち、

1、最高級の素材
2、卓越した職人技
3、現代的な機能性
4、時代を超越するデザイン

モードのもっとも理想の言葉がこの4つに凝縮されています。そして事実、それはボッテガヴェネタというブランドで実現されている。


ボッテガといえばバッグや財布がメインですが、今日はこんなハイカットスニーカーが入ってきました。このスニーカーに印象付けられ、つい、これを機にと、以前よりいずれ書きたいと思っていたボッテガへの想い、トーマスマイヤーへの想いをここに記してみました。
それにしても素晴らしいスニーカーです。
もちろんボディは編み込みレザー。


このスニーカーを見ていても思うのですが、どういうわけかボッテガはエルメスと違ってちょっと野性的な雰囲気を残してるように僕は感じます。だって人間が作ってるんだぜ、って主張しているような。そこがいい。
もとをただせば編み込み意匠というのは新石器時代からの人類技術ですからね。ボッテガはその地平で勝負している、そんな哲学を感じます。

マイヤーの功績でボッテガは一気に超有名ブランドになりましたが、そのため今じゃ模造プロダクトもたくさん出てきてます。でもどういうわけか、ボッテガの編み込みだけは遠くから見てもそれとわかる。ここには鑑定団とかいらない。なぜか? 職人魂がレザーに憑依しているからです。

今回入荷したのはハイカットスニーカーでしたが、ローカットスニーカーも以前よりラインアップ中です。こちらも要チェックです。


そのほかボッテガのシューズはこちらでチェック

ボッテガの全取り扱いアイテムはこちら




2013年10月15日火曜日

2013秋冬 トレンドキーワードで探る注目アイテム

今季は何が流行っているのか。それはどんな理由で。そして取り入れるとしたら何をどんなふうに取り入れたらいいの?
2013年秋冬のトレンドを象徴するキーワード。なかでも注目度の高い9つのタームにフォーカスし、ラインアップもふくめて今季の流れをご紹介します。
最旬タームからここ10年来のモード界全体の大きな流れまでを素描した今回の特集、秋冬シーズンのアイテム選びに是非ご活用ください。

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http://www.modern-blue.com/page/2013/131016_trend/index_mb.html

目指すはトレンドの先、超トレンド。

ルブタンにジミー・チュウ、サン・ローランにエミリオ・プッチ…。
ここ数年、いろんなブランドがスタッズのついたアイテムを主力級で発表しています。バッグや財布、シューズ、ベルトといったレザーものはもちろん、コットン素材のシャツもスタッズつきだったりします。そしてその流れがさらにヒートアップし、パンク旋風到来とまで言われているのが今季です。
中でもこのアレキサンダーワンのバッグはパンクやロックという“普通の感覚”ではおさまらないイメージ喚起力で迫ってきます。強烈な底鋲、うねる様なレザーの凹凸感。これがワンというデザイナーのまったく新しい個性なのです。トレンドといいながら、まさに今の先、超トレンドを感じさせるバッグです。

ALEXANDER WANG
ショルダーバッグ ROCKIE
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着合わせ抜群の王道スタイル

春夏のハイネックトップス流行に引き続くカタチで、秋冬はハイネックセーターが勢いをつけています。細身のラインに着丈やや短めが今季っぽいスタイル。クラシカルなジャケットスタイルからカジュアルまでさまざまなコーディネートと合わせやすいのもハイネックセーターの魅力です。
ヘリテージのこのニットは中でも王道クラシックスタイルなので、特にコーディネートがこなしやすい。さすがニットウェアを専門に扱うブランドだけあって、メリノウールの弾力性ある滑らかな着心地も素晴らしい。そして高い技術を要するヴィンテージカラー染めが、流行のネイビーカラーにさらにひと捻りの味わいをプラスしています。着るだけでおしゃれに見えるハイネックセーター、今季はぜひいろいろ漁っていただきたいところです。

HERITAGE
タートルネックセーター
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ロングブーツ超えのエレガンス

今季ぐっと注目が上がっているのがブーティ、すなわちショートブーツです。存在感の強いロングブーツではどうしても着こなしが制限されるけどブーティだと多彩なコーディネートを楽しむことができ、ただ今人気上昇中です。しかも、ときにロングブーツを上回るほどの存在感をもったブーティが今季はサンローランから、そしてバレンシアガから登場しています。
さて、バレンシアガからのこのブーティ。デザイナーは今季初コレとなるアレキサンダーワン。サイドゴアといえば脱ぎ履きが楽だけどレースアップよりエレガンスさに欠けるというイメージですが、このアイテムは曲線と直線で描くクールなデザインにサイドゴアが完全一致していて、めちゃくちゃカッコいい。ルージュカラーの美しさと相まって今季レディースシューズの頂点的なアイテムです。

BALENCIAGA
ブーツ/ハイヒール
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クラシカル、かつ華やかに遊ぶ。

今季チェック柄の流行はランウェイで浮き上がりました。多くは英国トラッドという文脈で提案され、その勢いはグレンチェックからタータン、ブロック、ハウンドトゥースなど洪水のように展開されています。英国トラッド、つまり服の原点回帰。中でもチェック柄、つまり華やかな遊び柄を取り入れていきましょうと。クラシカルだけど華やかに遊びを効かせよう。これがポイントだと思います。
ボリオリ、ラルディーニときて今注目を集めているのがL.B.M.1911。創業100年超のテーラードブランドです。ここが放つグレンチェック柄はとにかく渋い。そして色気があります。デザイン、配色がミニマムで、小ぶりなブートニエールもダンディ。洗いによって味のある風合いを出したり、本切羽仕様だったり。まさにこだわりの詰まったチェック柄ジャケットの決定版的一着です。

L.B.M.1911
2つボタンジャケット SLIM
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“ブルー×ブラック”でコーディネート

ブラックであふれた昨年秋冬に対し今季はカラーが帰ってきた。クロエをはじめとして多くのブランドがキーカラーに採用したのがネイビーブルー。どんな服装にも取り入れやすくプライベートからオフィシャルまで使える大人の挿し色です。とくに今季、ブラックと合わせる“ブルー×ブラック”スタイルが流行現象に。ウェアから小物まで華やかにしてグッと大人っぽい上品な色遣いを楽しめます。
なかでもイチオシなのが、今季からスタートしたモンクレールMのフリル付きダウンウェアPOW。ガーリーでゴージャスなデザインがネイビーの深いカラーリングとぴったりはまっています。ボトムス、シューズをブラックでしめて大人の“ブルー×ブラック”スタイルの完成です。

MONCLER M
ダウンジャケット POW
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王道のブラック

ブラックデニムがふたたびトレンドのキーワードに浮上してきた今季。それはまさに今年、サンローランの初コレからエディスリマンの当たり年だったことと関係あるのか、それとも偶さかなのか。というのも、ブラックデニムというワードを一気に押し上げたのが00年代のディオールオム、つまりスリマンだったからです。以降ジーンズ自体がどんどんスキニー化、股浅になっていきました。
でもその流れもそろそろ変わりつつあるようです。レギュラーライズのストレートに戻りつつある。そんな流れの中で注目したいのがヤコブコーエンのPW688ブラックデニム。誰もがフィットする王道ラインに、テーラード技術を背景にした立体的シルエット美。どんな服にも合う名作です。

JACOB COHEN
ストレッチジーンズ PW688
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手とバッグが直接触れる瞬間

昨年あたりからキテるクラッチバッグ人気の流れ。モバイルギアケースとしての需要、持ち物を少なくするライフスタイル変化といった影響もありますが、さらに奥深いところで起きている流れのようにも感じます。まず、クラッチバッグほどエレガントなバッグはない。というのも持ち手やストラップがないので手がバッグのボディを直接持つことになるからです。持った状態の佇まいにふたたび注目が集まっていて、この流れは、トートバッグも肩にかけずに折りたたんで「クラッチ持ち」する時代の空気がすでに用意していた流れでもあると思います。
中でもサンローランのこのクラッチは無駄のないデザインでエレガンスの概念を凝縮したようなアイテム。一方、デニムなどの普段使いにもマッチするレンジの広さをもっている。非の打ちどころのない名作クラッチです。

SAINT LAURENT PARIS
クラッチバッグ LUTETIA
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楽パンも個性の時代

モードの世界がどんどん楽な着心地へと流れているのは事実です。150年前まではスーツがリラックスウェアだったことを思えば、この一半世紀でどれだけ楽チン化が進んだかがわかるでしょう。今やジーンズだって外出時に頑張って穿くみたいな位置になってきてます。そこで次世代リラックスウェアとして今ぐんぐん伸びてきているのがスウェットパンツ、いわゆる楽パンです。
中でもひときわ存在感を放つ個性派がこれ。ディーゼルの名作デニムKROOLEYをゴムパンツ化したJOGG JEANSです。コットンとポリエステルなどのミックス素材で作った生地、その凝った仕上がりが圧巻。ディーゼルはいつも新しい感覚で驚かせてくれるブランドですが、その一つの金字塔的アイテムといえます。

DIESEL
スウェットパンツ
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入門編にして最終到達点

もこもこふわふわなムートン。温かくて履き心地が良くて、そして見た目のかわいらしさと華やかさが魅力です。今やガーリーなファッションアクセントとして必須になった感のあるムートンブーツですが、この数年の勢いは止まらず、今季はさらに注目度を高めています。
ムートンブーツの代表格ブランドといえば、アグ、プントピグロ、エミューなど。その中からここに取り上げたのは入門編にして最終到達点、アグの名作モデル「クラシックミニ」です。アグの人気は何といってもその素晴らしい素材。内側はボア仕様で外側はきめ細かなスエード状、ともにシープスキンで作られたツインフェイス仕様が贅沢です。今やウィンターシーズンのマストアイテムといえるムートンブーツの名作、今季こそ是非体験してほしいところです。

UGG AUSTRALIA
ショートブーツ CLASSIC MINI
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2013年10月6日日曜日

ポールスミスの花柄ネクタイ

ネクタイの色柄に欧米人は敏感です。
例えば9.11テロの翌日、欧米では、人々は哀悼の意を表すブラックタイを締めたり、星条旗と同じ赤とブルーによるストライプ柄ネクタイを締めたりと、ネクタイの色柄で事件への考えや態度を表したといいます。日本で活躍している外国人タレントさんも同じように事件の翌日、ネクタイの色柄で自分の立場を表し、テレビに出演しました。
ところが日本人は、政治家のような公的な人たちですら、まさかそこに意味を求められるなどと思わず、いつも通りのネクタイを締めて出てきて、テレビのインタビューで事件についての感想を述べたのでした。

欧米は正しく日本はダメだという話ではありません。日本は独自にファッションを受容し、進化させる国ですから、それはそれで素敵なことです。ただ、欧米で生まれたファッションアイテムであるネクタイがそもそもどういうアイテムなのかということについて、日本人のほとんどが知識を欠いているという事実は、知っておいて悪いことはないと思うのです。

こんなわけで、ネクタイには自分の意見のほか階級、社会的な所属領域を意味させる文化があり、どんな柄のネクタイを締めているかで人間を測られるところがあります。
ネクタイほど個性的で多彩なアイテムはない一方で、実はファッションというより社会的コードとしての側面が強く、その眼差しは厳密なものだったりします。

だから欧米では、オフィシャルな場ではダークカラー無地のソリッドタイか小ぶりなドット柄をつけるという暗黙のコードがあるし、既定のクラブメンバーや大学OBでもないのにレジメンタルタイなどを締めているのはおかしい、ということになります。そういう場所では、花柄など、もってのほかなのです。

そこで、ポールスミスのこんな花柄ネクタイの登場です。
http://www.modern-blue.jp/Page/GOODSDETAIL-42816


社会コードを完全に逸脱したネクタイなので、これを締めるということは、それだけで社会に向かって自分を強烈に語るということになります。こんなネクタイを見ていると、オシャレをするということは少しだけ世の中のコードに対してノンを突きつける行為で、そういう線を綱渡りしていくのが、ファッションの一つの楽しみだという気がします。

ポールスミスのアイテムは色と柄が踊っているものが多いと思いますが、踊っているとはどういうことかというと、単なる幾何学模様ではなくて、色と柄が動きを持って配置されているということです。
このネクタイも花と葉が入り乱れるように絡んでいて、単純な繰り返しパターンに還元できないような動的感覚を閉じ込めていて、面白いです。「遊びの効いた」とはポールスミスのデザインについてよく言われるフレーズですが、まさにこの動きの感覚にありそうです。
しかもこの複雑な柄を、プリントではなくて織りで表現しているところに贅沢を感じます。織りなので柄に凹凸感があり陰影もできるので、雰囲気があります。




ほかにも同じくポールスミスからこんな花柄ネクタイも入荷しています。
こちらは花柄、なのだけど、実はレジメンタルストライプ状に配置されているという粋な演出がしてあります。大剣裏の大柄ドットもユニーク。


アイテム詳細:http://www.modern-blue.jp/Page/GOODSDETAIL-42814





アイテム詳細:http://www.modern-blue.jp/Page/GOODSDETAIL-42815


難しそうに見えて、実はこういう色が複数使われているネクタイは合わせやすいので、本当はこういうの好きだけど勇気がなくて、などと思っている人はぜひトライしてもらいたいなあと思います。

ここにあげた三種のネクタイは、ベースカラーがネイビーないしはベージュなので、どのタイもブラック、ネイビー、ブラウンのジャケットにぴったりカラーコーディネートできるはず。
そしてネクタイの存在感が強いので、ジャケットは無柄のシンプルなもの、シャツもシンプルな無柄のホワイトシャツにして、Vゾーンにネクタイの花を咲かせるという感覚でいけば、簡単に上級コーディネートを達成できると思います。

「才能が花開く」とか「あの人の振る舞いには花がある」とか言うように、花という言葉は人の中心にあって沸き立つ力を意味します。伝統の風に姿を学び、花の魅力を伝える。能の世界で世阿弥が奥義として書き伝えた「風姿花伝」の言葉は、メンズ服の伝統から姿の美意識を学び、人の中心から放たれる魅力を花として開かせる、モードの世界となんら変わるところがないように思います。
ポールスミスの花柄ネクタイは、一揃いコーディネートした後に、そのオシャレした姿、出で立ちの中心から沸き立ち開いてくる胸の花なのです。

ビジネスや公式の場では基本、ネクタイは社会コードとして機能するのでこんなネクタイはしてはダメなのですが、さほど儀礼を要しない場、自分の魅力・個性を示してコミュニケーションするような場所では、花の咲いていないコーディネートでは魅力がなく、まさにこんなネクタイを中心から咲かせるのがいいんじゃないかと思います。




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2013年10月4日金曜日

2通りに着こなせる、サンローラン注目のツイードコート

2013年秋冬デフィレで披露されたサンローラン(SAINT LAURENT PARIS)注目のツイードコートがこれです。


クラシックなスタイルですが、シルエットを含むカタチに独自のビジョンが注がれていて面白いコートになっています。
(アイテム詳細はこちら:http://www.modern-blue.jp/Page/GOODSDETAIL-43177

肩もアームもコンパクトで細身、ボディラインもスリムで最小限のシルエットで表現されているところはエディスリマンならではです。ところが、コートのカタチ自体はそんな細身スリムなのに44サイズを着ると46サイズはある感じだし、46サイズを着ると48サイズはある感じ。つまりオーバーサイズ気味に作られています。すっきり細身シルエットなのにそれを大きめにダボッと羽織るコートになっています。

フォーマルにはばっちり対応できるクラシックコートスタイルながら、実はグダッとしたグラムでグランジなロックスタイルに合せるように出来ている。
このバイロジックで攻めてくる感覚はちょっとスゴイですね。どっちのスタイルでも行けるし、しかも真逆のスタイルで行けてしまう。つまりビジョン、エディスリマンの見ているビジョンが面白い。その独自のビジョンが見事に表現されたコートです。
柄は大ぶりなヘリンボーンで、生地の厚みと立体感を強調しています。

写真では、太ピッチボーダーのモヘア混セーターとニットマフラーと合わせ、まさにエディスリマンといったスタイルのコーディネートにしてみました。
どちらも英国パンクロックムーブメントを象徴するクラシックなボーダー柄です。

しかし今やファストファッションもシルエットや柄デザインなんかは敏感に流行を捉えてくるので、こんなセーターとパッと見同じ商品もファストファッションとして安く買えるのかもしれません。でも、細部を見れば見るほど粗が見えてくる大量生産品に対して、細部を見れば見るほどこだわりが見えてくる、その違いがあります。その典型例がこのセーターの、ハニーコム構造になった編み方に見ることができる気がします。良く見ると蜂の巣状に複雑に編み込まれていて、これが微妙に見た目に変化をつけていています。
ちなみにマフラーの方は一般的なリブ編みになっています。

太ピッチボーダーのモヘア混セーター

ハニーコム構造の編み方

ニットマフラー


モヘア混セーターの詳細はこちら

ニットマフラーの詳細はこちら

2013年10月3日木曜日

モンクレールSからモンクレールMへ 引き継がれるフリル

今季からモンクレールの新ライン、モンクレールMが始まっています。ギリシャ出身のデザイナー、メアリー・カトランズ(MARY KATRANTZOU)が手がけるラグジュアリーコレクションですが、特徴はやはりフリル。
モダンブルーでも取り扱いがあるのですが、それがこれです。
POWというモデルです。写真はブラックですが、ネイビーもラインアップしています。


ブラック
ネイビー

見ての通り、かなり大胆にフリルが配されています。まるでスカートのようです。そしてカトランズのデザインの特徴は、とにかくウェスト位置が高い。つまりクラシックな、それも近代以前の宮廷衣装を思わせる雰囲気があります。キルティングもかわっていて、このパターンは何だろうと思ったら、ヘリンボーン柄ですね。ヘリンボーンもここまで大柄になるとSFっぽい雰囲気が出てきます。




そう考えていたら、映画「スターウォーズ」なんかそうですが、SFの作品世界で描かれる王女様の衣装は、デザインイメージを必ずクラシックな宮廷衣装から引っ張ってくることに思い当たりまして、ああ、カトランズという人はスターウォーズみたいな感覚でモードを見ているんじゃないかな、などと思いました。本当に衣服が豊かだった古典時代に憧れ、この貧弱な現実を豪奢にし、さらにそれを未来化したいんじゃないかな、と思えるのです。

「古いスタイルを未来へ投げかける」というと、たいていのデザイナーがやっていることのように聞こえます。でもカトランズは、数十年前とかではなくて数百年前のスタイルにスポットを当てようとします。しかももう少しそれをサブカル化した感覚でやっている感じがします。中世文化への造詣をもとにしてそれをサブカル化しているというより、アニメやスターウォーズの感覚で育ったサブカルな女の子が、中世っぽいことに憧れて色とカタチにしている印象です。まあ、僕の勝手な想像なのでわかりませんけど、同じ中世志向でも、悪魔的要素を持つジョンガリアーノやヴィヴィアン・ウェストウッドとはちょっと違うんですよね。
いずれにせよカトランズという人は、趣味が入り乱れるようにデザインとして花開いています。今「本当に面白いビジュアル」というものを作り出せるデザイナーの一人だと思います。



ところで、カトランズが打ち出したモンクレールMもそうですが、フリルの登場でウィメンズのモンクレール世界はがらっと変化したように思います。
つまり、sacaiの阿部千登勢さんが手がけたモンクレールSを今さらながらに僕は思い出してしまうのです。モンクレールでフリルといえば、阿部さんのSです。

フリルはフェミニンな雰囲気を演出するためにウィメンズウェアの世界では欠かせないデザインパターンですけど、モンクレールSが新鮮だったのは、それをダウンウェアでやってしまったということ、しかも細部のアクセントとかではなくて、大々的にダウンをフリル化したことです。そしてあの独特なふわっとした曲線を、単なるフェミニンモチーフではなくて、線の面白さ、身体の上をうねる波としてグラフィックデザインにしてしまったことです。

モンクレールSの成功が強烈だったため、ラインが終了した後も、モンクレールのデザインチームは阿部千登勢さんのコンセプトを引き継ぎ今も「Sの伝道」ともいえるアイテムを発表しています。

例えばこのANSERINEというモデルがそうです。


袖口と裾後ろがフリルになっていて、通常のダウンウェアとは違った印象を与えてくれます。裾の前側はフリルがなくて、後ろ側だけについている。後姿はどことなくバレリーナを思わせます。つまりこれは鳥の羽根としてのフリルであり、さらにミニスカートを暗示しているのです。だからちょっと、可憐で、ドキッとさせ、さらに豪奢な印象を与えてくれます。


ほかにもSのコンセプトを引き継いだアイテム、SANGLANTEです。





こんなわけで、フリルをキーワードにモンクレールはウィメンズ世界の新しい流れをスケッチしてみました。

モンクレール・ウィメンズのラインアップはこちらでチェック!