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2013年10月6日日曜日

ポールスミスの花柄ネクタイ

ネクタイの色柄に欧米人は敏感です。
例えば9.11テロの翌日、欧米では、人々は哀悼の意を表すブラックタイを締めたり、星条旗と同じ赤とブルーによるストライプ柄ネクタイを締めたりと、ネクタイの色柄で事件への考えや態度を表したといいます。日本で活躍している外国人タレントさんも同じように事件の翌日、ネクタイの色柄で自分の立場を表し、テレビに出演しました。
ところが日本人は、政治家のような公的な人たちですら、まさかそこに意味を求められるなどと思わず、いつも通りのネクタイを締めて出てきて、テレビのインタビューで事件についての感想を述べたのでした。

欧米は正しく日本はダメだという話ではありません。日本は独自にファッションを受容し、進化させる国ですから、それはそれで素敵なことです。ただ、欧米で生まれたファッションアイテムであるネクタイがそもそもどういうアイテムなのかということについて、日本人のほとんどが知識を欠いているという事実は、知っておいて悪いことはないと思うのです。

こんなわけで、ネクタイには自分の意見のほか階級、社会的な所属領域を意味させる文化があり、どんな柄のネクタイを締めているかで人間を測られるところがあります。
ネクタイほど個性的で多彩なアイテムはない一方で、実はファッションというより社会的コードとしての側面が強く、その眼差しは厳密なものだったりします。

だから欧米では、オフィシャルな場ではダークカラー無地のソリッドタイか小ぶりなドット柄をつけるという暗黙のコードがあるし、既定のクラブメンバーや大学OBでもないのにレジメンタルタイなどを締めているのはおかしい、ということになります。そういう場所では、花柄など、もってのほかなのです。

そこで、ポールスミスのこんな花柄ネクタイの登場です。
http://www.modern-blue.jp/Page/GOODSDETAIL-42816


社会コードを完全に逸脱したネクタイなので、これを締めるということは、それだけで社会に向かって自分を強烈に語るということになります。こんなネクタイを見ていると、オシャレをするということは少しだけ世の中のコードに対してノンを突きつける行為で、そういう線を綱渡りしていくのが、ファッションの一つの楽しみだという気がします。

ポールスミスのアイテムは色と柄が踊っているものが多いと思いますが、踊っているとはどういうことかというと、単なる幾何学模様ではなくて、色と柄が動きを持って配置されているということです。
このネクタイも花と葉が入り乱れるように絡んでいて、単純な繰り返しパターンに還元できないような動的感覚を閉じ込めていて、面白いです。「遊びの効いた」とはポールスミスのデザインについてよく言われるフレーズですが、まさにこの動きの感覚にありそうです。
しかもこの複雑な柄を、プリントではなくて織りで表現しているところに贅沢を感じます。織りなので柄に凹凸感があり陰影もできるので、雰囲気があります。




ほかにも同じくポールスミスからこんな花柄ネクタイも入荷しています。
こちらは花柄、なのだけど、実はレジメンタルストライプ状に配置されているという粋な演出がしてあります。大剣裏の大柄ドットもユニーク。


アイテム詳細:http://www.modern-blue.jp/Page/GOODSDETAIL-42814





アイテム詳細:http://www.modern-blue.jp/Page/GOODSDETAIL-42815


難しそうに見えて、実はこういう色が複数使われているネクタイは合わせやすいので、本当はこういうの好きだけど勇気がなくて、などと思っている人はぜひトライしてもらいたいなあと思います。

ここにあげた三種のネクタイは、ベースカラーがネイビーないしはベージュなので、どのタイもブラック、ネイビー、ブラウンのジャケットにぴったりカラーコーディネートできるはず。
そしてネクタイの存在感が強いので、ジャケットは無柄のシンプルなもの、シャツもシンプルな無柄のホワイトシャツにして、Vゾーンにネクタイの花を咲かせるという感覚でいけば、簡単に上級コーディネートを達成できると思います。

「才能が花開く」とか「あの人の振る舞いには花がある」とか言うように、花という言葉は人の中心にあって沸き立つ力を意味します。伝統の風に姿を学び、花の魅力を伝える。能の世界で世阿弥が奥義として書き伝えた「風姿花伝」の言葉は、メンズ服の伝統から姿の美意識を学び、人の中心から放たれる魅力を花として開かせる、モードの世界となんら変わるところがないように思います。
ポールスミスの花柄ネクタイは、一揃いコーディネートした後に、そのオシャレした姿、出で立ちの中心から沸き立ち開いてくる胸の花なのです。

ビジネスや公式の場では基本、ネクタイは社会コードとして機能するのでこんなネクタイはしてはダメなのですが、さほど儀礼を要しない場、自分の魅力・個性を示してコミュニケーションするような場所では、花の咲いていないコーディネートでは魅力がなく、まさにこんなネクタイを中心から咲かせるのがいいんじゃないかと思います。




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