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2013年10月18日金曜日

ボッテガ・ヴェネタ、4つの礎石

2001年、クリエイティブディレクターにトーマス・マイヤーが就任し、それから10年の間にボッテガヴェネタ(BOTTEGA VENETA)の売り上げは8倍に膨らんだそうです。
マイヤーが何をやったかというと、高い技術をもった職人を大切にしたということです。

マイヤーはエルメスとかソニア・リキエルでデザインをしてきた人で、つまり出自はデザイナーなわけです。建築でいえば、大工の世界に建築士が入ってくるようなもので、どうもがいても本質的に設計者である建築士は、大工をどこか作業員として使わざるを得ない。モードの世界でもそれは同じで、デザイナーが机上で描いたデザインをもとに職人たちが動いて作る。つまり二つの世界は分割され、どうしてもデザイナー主導になってしまう。

でもマイヤーは、ボッテガ・ヴェネタではその方法をとらなかったようです。職人を大切にし、職人とデザイナーのフラットなコラボ、その横のパイプをすごく重視した。革職人の養成学校まで立ち上げているほどです。そしたら、伝統工芸としてのクオリティを維持しながら自由な創造性に溢れたプロダクトが次々と生み出されてきた。そして売り上げが10年で8倍になった。

あらゆる生産様式がオペレーショナルな世界になりつつあるこの21世紀に、こんな幸福な出会いが実現され、大きな成功を収めていることは心強いことのように感じます。ボッテガヴェネタの製品に触れるたびに僕はそれを感じます。

マイヤーはボッテガヴェネタをディレクションするにあたって、「4つの礎石」という言葉を使っています。すなわち、

1、最高級の素材
2、卓越した職人技
3、現代的な機能性
4、時代を超越するデザイン

モードのもっとも理想の言葉がこの4つに凝縮されています。そして事実、それはボッテガヴェネタというブランドで実現されている。


ボッテガといえばバッグや財布がメインですが、今日はこんなハイカットスニーカーが入ってきました。このスニーカーに印象付けられ、つい、これを機にと、以前よりいずれ書きたいと思っていたボッテガへの想い、トーマスマイヤーへの想いをここに記してみました。
それにしても素晴らしいスニーカーです。
もちろんボディは編み込みレザー。


このスニーカーを見ていても思うのですが、どういうわけかボッテガはエルメスと違ってちょっと野性的な雰囲気を残してるように僕は感じます。だって人間が作ってるんだぜ、って主張しているような。そこがいい。
もとをただせば編み込み意匠というのは新石器時代からの人類技術ですからね。ボッテガはその地平で勝負している、そんな哲学を感じます。

マイヤーの功績でボッテガは一気に超有名ブランドになりましたが、そのため今じゃ模造プロダクトもたくさん出てきてます。でもどういうわけか、ボッテガの編み込みだけは遠くから見てもそれとわかる。ここには鑑定団とかいらない。なぜか? 職人魂がレザーに憑依しているからです。

今回入荷したのはハイカットスニーカーでしたが、ローカットスニーカーも以前よりラインアップ中です。こちらも要チェックです。


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